2015年 03月 11日
スクールバンド管楽器奏者におけるブレスのこと:序論 |
例年同様、この冬も色々なスクールバンドで基礎合奏を指導していますが、ブレスを十分に取れない生徒が本当に多いです。息を操って音楽表現をする管楽器奏者にとって、それは致命的な表現力の低下・楽しみの低減を招くと考えます。それは例えるなら、十分な燃料を積まずドライブに出掛けようとする、あるいは、十分な装備・食料・経験を持たずに冬山にアタックしようとするようなものです。加えるなら、腕が少ししか、しかもゆっくりとしか動かせないのに、ヴァイオリンが上手に弾けますか?ということです。
管楽器奏者が息を大量に吸えることと、運動選手が速く走れることも同義です。例外もありますが、スポーツにおいては走るということが基本的に重要な動作です。サッカーで言うなら、前半後半ロスタイム合わせて100分弱の間、速く走り続けることができる選手は、そうでない選手よりもはるかに活躍を期待することができるでしょう。同じように、管楽器奏者が演奏中に息を十分に吸い吐き続けることができれば、豊かな音量・多彩な音色・良いコントロール・安定した音程・長いフレージングetc.(後述します)を得ることができ、結果、高い表現力と演奏する喜びを得ることができます。
私のスクールバンド指導の経験上、大半の生徒のブレスが少なく、前述した諸要素の獲得が非常に困難です。ですが逆に言えば、全ての生徒のブレスが大量かつ十分になれば、バンドのサウンド・表現力は格段に向上します。バンドの音を良くするという作業は簡単ではないかもしれませんし、根気もいるかもしれません。でも、決して複雑ではないのです。
また、吹奏楽部に入部する動機として「ピアノ・エレクトーンなどの音楽経験がある」ということが挙げられると思いますが、それはその後のその生徒の活躍とはあまり関連性がありません。音楽的な経験は全く無くても、しっかりとしたトレーニングを経てブレスを十分にやりとりできるようになり、やがては音楽大学に進学するといった活躍を見せる生徒は大勢います。反面、幼少からピアノを習いショパンやリストが弾ける子が入部しフルートを持つも、息が吸えないので伸び悩んでしまう…というようなケースも沢山あります。
では、どうやったら吸えるようになるのか?
今後、“頭”と“身体”という2つの面から論じていきたいと思います。
(続く)
管楽器奏者が息を大量に吸えることと、運動選手が速く走れることも同義です。例外もありますが、スポーツにおいては走るということが基本的に重要な動作です。サッカーで言うなら、前半後半ロスタイム合わせて100分弱の間、速く走り続けることができる選手は、そうでない選手よりもはるかに活躍を期待することができるでしょう。同じように、管楽器奏者が演奏中に息を十分に吸い吐き続けることができれば、豊かな音量・多彩な音色・良いコントロール・安定した音程・長いフレージングetc.(後述します)を得ることができ、結果、高い表現力と演奏する喜びを得ることができます。
私のスクールバンド指導の経験上、大半の生徒のブレスが少なく、前述した諸要素の獲得が非常に困難です。ですが逆に言えば、全ての生徒のブレスが大量かつ十分になれば、バンドのサウンド・表現力は格段に向上します。バンドの音を良くするという作業は簡単ではないかもしれませんし、根気もいるかもしれません。でも、決して複雑ではないのです。
また、吹奏楽部に入部する動機として「ピアノ・エレクトーンなどの音楽経験がある」ということが挙げられると思いますが、それはその後のその生徒の活躍とはあまり関連性がありません。音楽的な経験は全く無くても、しっかりとしたトレーニングを経てブレスを十分にやりとりできるようになり、やがては音楽大学に進学するといった活躍を見せる生徒は大勢います。反面、幼少からピアノを習いショパンやリストが弾ける子が入部しフルートを持つも、息が吸えないので伸び悩んでしまう…というようなケースも沢山あります。
では、どうやったら吸えるようになるのか?
今後、“頭”と“身体”という2つの面から論じていきたいと思います。
(続く)
by ISOZAKI_Masanori
| 2015-03-11 16:37
| 1. 吹奏楽