2015年 03月 29日
スクールバンド管楽器奏者におけるブレスのこと:意識すること(1) |
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これは続き記事です。前回は↓
スクールバンド管楽器奏者におけるブレスのこと:序論
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スクールバンドの管楽器奏者にまず徹底すべきなのは、とにかく息を大量に吸って吐く必要があるという認識を持つことです。そして次に、それは慣れるまでは苦しいものだと理解させることです。
前回、管楽器奏者のブレスを走ることに例えましたが、普段の私たちの呼吸は「歩く」状態です。それに対して、管楽器のブレスのやりとりは「ダッシュ」している状態です。
私が生徒たちに、もっと吸って!もっと吐いて!と指導するとき、ほとんどの生徒は初め困惑し苦しみます。いまだかつて歩いたことしかない人がいきなり、走れ!しかも、ダッシュしろ!!と言われるのと同じだからです(リコーダーやピアニカの演奏は走るうちに入りません。あれは「早歩き」ぐらいのものです)。
そして、その困惑と苦しみから逃げようとする生徒が残念ながら現れます。彼らの言い分はこうです。
「もう音が出ているんだから良いじゃないか?」
「こんなに苦しいのって音楽じゃない!!」
(そもそも、誰がいつから音楽はラクなものだと言い始めたのでしょう?)
無理もありません。引き続き例えるなら、ダッシュすることは単純に苦しいからです。苦しむ生徒たちを前にして、もっとだ、もっと速くダッシュしようと指導し続けるのも、同じく苦しいことかもしれません。でも、そこから絶対に逃げるべきではありません。サッカー部員達がちんたら走りながらサッカーをすることは可能です。けれども、そんなプレーは(演奏は)やっていて心躍りますか?そんな試合は(ステージは)観ていて(聴いていて)楽しいですか?
生徒たちは基本的に上達を願っています。ですが、管楽器奏法に対しての基礎的な知識の欠如に起因するとまどいや、初歩の苦しみのたったそれだけのせいで、正しい練習法を採らない生徒がいまも大量に生まれていて、バンドの演奏向上を著しく阻害しているのみならず、他ならぬ生徒達自身の上達を阻んでいます。私は指導者として、彼らに知識を与え、苦しみに対しては励まし、それを乗り越えるための正しく、そして出来る限り取り組み易い練習法を提示していきたいと考えています。
次回は、具体的な練習法をいくつかお話します。
(続く)
これは続き記事です。前回は↓
スクールバンド管楽器奏者におけるブレスのこと:序論
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スクールバンドの管楽器奏者にまず徹底すべきなのは、とにかく息を大量に吸って吐く必要があるという認識を持つことです。そして次に、それは慣れるまでは苦しいものだと理解させることです。
前回、管楽器奏者のブレスを走ることに例えましたが、普段の私たちの呼吸は「歩く」状態です。それに対して、管楽器のブレスのやりとりは「ダッシュ」している状態です。
私が生徒たちに、もっと吸って!もっと吐いて!と指導するとき、ほとんどの生徒は初め困惑し苦しみます。いまだかつて歩いたことしかない人がいきなり、走れ!しかも、ダッシュしろ!!と言われるのと同じだからです(リコーダーやピアニカの演奏は走るうちに入りません。あれは「早歩き」ぐらいのものです)。
そして、その困惑と苦しみから逃げようとする生徒が残念ながら現れます。彼らの言い分はこうです。
「もう音が出ているんだから良いじゃないか?」
「こんなに苦しいのって音楽じゃない!!」
(そもそも、誰がいつから音楽はラクなものだと言い始めたのでしょう?)
無理もありません。引き続き例えるなら、ダッシュすることは単純に苦しいからです。苦しむ生徒たちを前にして、もっとだ、もっと速くダッシュしようと指導し続けるのも、同じく苦しいことかもしれません。でも、そこから絶対に逃げるべきではありません。サッカー部員達がちんたら走りながらサッカーをすることは可能です。けれども、そんなプレーは(演奏は)やっていて心躍りますか?そんな試合は(ステージは)観ていて(聴いていて)楽しいですか?
生徒たちは基本的に上達を願っています。ですが、管楽器奏法に対しての基礎的な知識の欠如に起因するとまどいや、初歩の苦しみのたったそれだけのせいで、正しい練習法を採らない生徒がいまも大量に生まれていて、バンドの演奏向上を著しく阻害しているのみならず、他ならぬ生徒達自身の上達を阻んでいます。私は指導者として、彼らに知識を与え、苦しみに対しては励まし、それを乗り越えるための正しく、そして出来る限り取り組み易い練習法を提示していきたいと考えています。
次回は、具体的な練習法をいくつかお話します。
(続く)
by ISOZAKI_Masanori
| 2015-03-29 14:40
| 1. 吹奏楽